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椅子に深く、脚を軽く開いて腰掛ける。
椅子に浅く座ると、坐骨が倒れてしまい、背骨がゆがむことにつながる。深めに座ることを心掛けて。また、座る際は脚を軽く開いて座れば、骨盤が正しい位置にくる。もし、職場などで人目が気になってしまう場合は、膝にストールなどを掛けても。
正座するときは座布団を二つ折りにしてお尻の下に挟む。
正座すると坐骨が自然に立って、いい姿勢に。ただ、正座が苦手な人が多いのも事実。そんなときは、座布団を二つ折りにしてお尻と脚の間に挟むといい。普通に正座をするよりも楽に、坐骨がきちんと立った状態で正座することができて、姿勢もよくなる。
タクシーにはお尻から乗り込む。
急いでいるときなど、つい頭の方から乗り込みがちなタクシー。その乗り方だと背中が丸まり、腰を痛めてしまうかも。背筋をピンと伸ばしたまま、脚をそろえてお尻から乗り込むといい。脚は片足ずつ、最後に乗せて。ちなみに、降りる際は脚からが◎。
股関節から曲げて顔を洗う。
毎日の洗顔、洗面台に向かって首だけを曲げると腰を痛めてしまう可能性が。正しくは脚の付け根、股関節から曲げること。また、このとき膝を軽く曲げるようにすれば、自然と腰が落ちるので、背骨がS字を描く正しい姿勢に。足は軽く開いて立つといい。
手を上げるときは鎖骨の付け根から動かす。
居酒屋などで、手を挙げて店員さんを呼ぶ際は、鎖骨の付け根から動かす意識を。肩甲骨と鎖骨が連動して腕が上がる仕組みのヒトの骨格。肩を上げようとするより、鎖骨の付け根を意識して上げることで、少ない力でスムーズに手を上げられる。
スマホは片手で、反対の手を腋の下に挟んで持つ。
現代人に必要不可欠なスマホ、下を向いて画面を見ていると首の骨が曲がることに…。顔を上げて目線の高さで持つのが理想だけど、疲れてしまうのも事実。そんなときは、スマホを持っていないほうの手を腋の下に挟んで。目線がUPして姿勢もよくなる。
食事中はあごの付け根で噛むことを意識する。
よく噛まずに食べていると、あごの力が低下してしまう。また消化を助けてくれる唾液が出ず、胃腸にも負担が。頭蓋骨からぶら下がっている、あごの骨の付け根を意識すれば、きちんと噛むことができる。あごの力も自然と鍛えられるので一石二鳥。
起きるときは一度横向きになってから。
特に腰痛持ちの人に注意してほしいのが、寝起き。仰向けに起き上がると、背骨のクッションの役割を果たしている椎間板に負担がかかってしまう。まずは横向きになって、上にきている手を胸の前につき、足を床につけてから、両手の力で起き上がって。
お風呂で温めながら足首を回す。
忙しい一日が終わり、家に帰る頃には足に相当の疲れが。片方だけでも26個もの骨から構成されている、足の骨格が固まっているはず。お風呂につかり、温めつつ足首を回してあげると、足裏の疲れが抜けやすくなる。足指をグーパーするのもおすすめ。
仲野孝明先生 仲野整體東京青山院長、姿勢治療家、柔道整復師。大正15年創業の仲野整體4代目。人間本来の体の使い方を重視し、“姿勢が変わると、人生が変わる”がモットー。近著『調子いい!がずっとつづく カラダの使い方』(サンクチュアリ出版)。
※『anan』2019年10月30日号より。イラスト・ボブa.k.aえんちゃん
(by anan編集部)
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