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ネットフリックスの登場で、ローカルコンテンツにスポットライトが!
ネットフリックスが力を入れているのが、ローカルコンテンツ。
「ネットフリックスは、新たなエリアに進出する際、知名度を上げる足がかりとしてローカルコンテンツを制作。同時に多言語の字幕と吹き替えを制作するため、欧州言語やアジア言語のみで制作された作品が、全世界のユーザーのもとに届くことに。イギリスの『ザ・クラウン』、韓国の『キングダム』など、ハリウッド大作レベルの予算が投入されているローカル作品がある一方、日本の『テラスハウス』や『アグレッシブ烈子』のような、予想もしていなかったコンテンツが世界規模でウケる、ということも少なくありません。文化の異なる世界中の作品を手軽に見られる世の中になったことは、コンテンツを見る目を養う意味でもすごく大切だと思います」
『キングダム』 約20億円といわれる製作費をネットフリックスが投じた、オリジナル韓国ドラマ。朝鮮王朝を描いた時代劇でありながら、ゾンビが登場するという異色の設定が話題を呼び大ヒット。主演は人気俳優のチュ・ジフン。Netflixオリジナルシリーズ『キングダム』独占配信中
『アグレッシブ烈子』 サンリオのキャラクター、アグレッシブ烈子。OL生活ならではのストレスを、デスボイスで発散するという斬新なストーリーが海外を中心に話題に。公開されたばかりのシーズン2では、白熱のラップバトルシーンも。Netflixオリジナルアニメシリーズ『アグレッシブ烈子』シーズン1~2独占配信中 ©2015, 2019 SANRIO サンリオ/TBS・ファンワークス
SNSでのバズによって、ヒットの方程式が変化!?
SNSやニュースサイトの台頭で、作品の評価はよりスピーディに世の中に広まるようになった。
「その結果、これまでに有効とされていた日本の広告マーケティングが通用しなくなり、口コミを信用する人が増えました。例えば昨年は、『ゴッズ・オウン・カントリー』という作品が、当初は特集上映のみだったにもかかわらず、上映を望むファンの声によって全国公開にまで拡大しました。その背景には、SNSの評判が地方在住者の渇望感をあおり、さらには配給会社を動かしたことがあり、これは『カメラを止めるな!』と同じ流れです。つまり、今は広告よりも作品自体のクオリティとストーリーが重視される時代。モノさえ良ければ、どんな国の作品でもヒットする可能性が出てきているといえます」
『ゴッズ・オウン・カントリー』イギリス・ヨークシャー地方で牧場を切り盛りする孤独なジョニーと、そこへ手伝いにきたゲオルゲの間に生まれた愛を描く。イベントや映画館での限定上映からスタートし、全国公開へ拡大。監督はフランシス・リー。『ゴッズ・オウン・カントリー』Blu-ray&DVD発売中(発売・販売:ファインフィルムズ)
映画ライター よしひろまさみちさん オネエ系映画ライター、編集者。小誌をはじめ様々な媒体で執筆。『スッキリ』(日本テレビ)では月1オススメ映画紹介を行う。
※『anan』2019年7月10日号より。取材、文・重信 綾
(by anan編集部)
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