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いい香りのハーブが副交感神経を優位に。
穏やかな眠りを導くには、リラックスすることが何よりも大切になる。そんな時に頼りになるのが、温かくて美味しいハーブティー。
「私たちの体がリラックスするには、自律神経の副交感神経が優位になることが必要です。ハーブに多く含まれている芳香成分は鼻から脳へと伝わりますが、嗅覚が伝わる大脳辺縁系という場所は自律神経をつかさどる視床下部と連携しています。そのため、いい香りをかぐと反射的に副交感神経が優位になり、心身が落ち着くシステムになっているんです。ハーブティーは薬ではなくお茶なので即効性はありませんが、飲み続けることで、リラックス体質を目指すことができますよ」(美容茶スペシャリスト・愛葉香さん)
また、体を温めるツールとしても重宝する。
「ノンカフェインのお茶は体を温めるのに適しているので、安眠の大敵である冷え対策としても効果が期待できます。それに、温かいドリンクは飲むとホッとするし、立ち上る湯気を見るとそれだけで心が静まりますよね」
とはいえ、ひと口にハーブティーといっても、その種類はさまざま。眠りにいいとされる効能を持っているものは?
「ほんのり甘く穏やかな香りのカモミールや、爽快感のあるミント、エネルギッシュな印象のあるレモングラスなどが代表的です。また、うっとりするほど甘いリンデンや、スッキリとしているレモンバーベナなどもいいでしょう。ただ、それ以外でも、自分が好きな味や香りはリラックス効果に大きく作用するので、落ち着くものを飲むこともおすすめします。でも、いくら好みとはいえ、カフェインを含むものは脳を刺激して目覚めさせてしまうので、避けましょう」
お茶に精通している愛葉さんのいちおしを聞いてみると。
「おすすめしたいのは、オーガニックブランドのものです。『パッカ』はイギリスのハーブティーメーカーで、本国ではサプリメントも販売するほど、質のいいハーブを使っていることで知られています。また、フランスの『アラケル』は、薬局でも売っているくらい素晴らしいクオリティ。『GREK』はギリシャ産の最上級ハーブを使ったシングルハーブティーブランドで、すごく美味しいです。
どのブランドにも、安眠にいいとされるハーブを使ったものがラインナップされています。眠りを研究されている『西川』が手がけるオリジナルブレンドティーなど、日本にも優秀品が存在しますよ」
気になるものを試して、自分のお気に入りを見つけるのも楽しそう。ストレスや疲れがたまっていたり、緊張状態が解けずに上手く眠りにつけないという人は、入眠儀式のひとつとして、ハーブティーを取り入れてみよう。
「ナイトタイム」Pukka Herbs
カモミールやラベンダー、また“眠りのハーブ”として知られる個性的な香りのバレリアンを配合。甘く深みのある味わいが体の緊張を解いてくれる。20包。オープン価格(日仏貿易 TEL:0120・003・092)
「プロヴァンスダンタンソメイユ CUBE」アラケル
プロヴァンス産の有機バーベナやリンデン、オレンジなどをブレンドしている。まろやかな味と優しい香りが、ナイトティーにぴったり。24包¥3,500(メゾン・フィヤージュ青山 TEL:03・6873・4796)
「レモンバーベナティー」GREK
ハーブの宝庫といわれるギリシャ生まれのハーブティー。繊細で香り高いレモンのフレーバーが、昂った気持ちを心地よく静める。モダンなデザインも素敵。20包¥3,000(メゾン・フィヤージュ青山)
あいば・かおる イギリスで紅茶を学び、ティーインストラクターとして活躍。美容とお茶の関係に詳しく多くのメディアに出演。NHKカルチャースクール講師もつとめる。スーパーフードにも精通。
※『anan』2019年9月11日号より。写真・中島慶子 取材、文・重信 綾
(by anan編集部)
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