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横隔膜を緩めて、浅い呼吸癖を改善。
「夏バテの原因のひとつは、異常気象による気圧の変化など、周囲の変化にカラダが追いついていないことだと考えられています。さらに過労、人間関係など、さまざまなストレスが重なり、脳の働きを鈍らせて体調不良を生むのです」(ボディワーカー・藤本靖さん)
猛暑が収まる頃に体調を崩し、回復できないまま鬱々とした冬に突入…。そんな心身の負の連鎖を起こさないためにも、早めに自律神経の乱れを整え、ストレスに負けないカラダを取り戻したい。
「自律神経が乱れている人は呼吸が浅く、息を吐ききる力がありません。理想の深い呼吸は、横隔膜の芯を緩めて息を吐ききること」
そこで着目したのがあくび。
「あくびをすると横隔膜が自然と緩み、息を吐ききる力が蘇ります。こわばっていたカラダ全体がほぐれますが、同時に脳が覚醒するのも感じます。普段あくびをかみ殺している人ほど、本当のあくびの気持ち良さを体感してください」
あくび呼吸
あくびをしながら体側伸ばし。横隔膜がゆるゆるに。
(1)椅子に浅めに座り、肩の力を抜く。両手を頭上で組み、上半身を引き上げるように伸ばす。あくびをしながらカラダを左側に倒し、体側を伸ばす。心地いい場所まで倒し、「フア~ア」と声を出してあくびを出しきる。
(2)カラダを中央に戻し、反対側も同様に。左右3回ずつ繰り返す。
体の一部を揺らして、深層筋にアプローチ。
全身、そして脳の栄養となる酸素を普段からたっぷり吸うには、深層筋を活性化させる必要が。
「ただ、深層筋を意識して鍛えるのは難しいので、カラダの自然な動きで深層筋を刺激しましょう」
方法は、指先や内ももをわずかに揺らすだけ、といたって簡単。
「緊張した時や寒い時にブルブルとわずかに震える感覚があると思いますが、その程度に筋肉を震わせるだけでOK。指先を揺らせば、まず下腹部の深層筋に自然と力が入り、続いて脇の筋肉、横隔膜まで刺激でき、カラダの軸が通って呼吸がしやすくなります。また、内ももを揺らすと下腹部の深層筋、骨盤まわりの筋肉、大腰筋を刺激できます。指先、内ももを揺らすことで全身の軸が整い、呼吸がしやすくなるので脳にしっかり酸素が届き、自律神経も整います。本来、私たちは常に揺らぐことでカラダを調整しています。それを敢えて再現することで心身の自己調整力を取り戻せます。疲れが溜まったと感じたらいつでも実践を」
揺らし(1)
片手の指先だけ軽く震わせると、呼吸が楽に。
背もたれにはもたれないよう椅子に浅めに座る。肩の力を抜き、呼吸は自然に。右手の位置はなるべく変えないよう、5本の指先を小刻みに揺らす。ブンブン揺らすのではなく、手首から肩までは動かさないよう指先だけを動かすイメージで。10秒ほど続ける。反対側も同様に。
揺らし(2)
全身の軸が整う、貧乏ゆすり風の内もも揺らし。
背もたれにはもたれないよう椅子に浅めに座る。肩の力を抜き、呼吸は自然に。小刻みに貧乏ゆすりをするイメージで、左足のかかとをほんの少し床から浮かせ、内ももを揺らす。大きくかかとを上下させない。10秒ほど続ける。反対の足も同様に。
藤本 靖さん ボディワーカー、環境神経学研究所代表。『脳幹リセット~人付き合いが楽になる神経の仕組み「赤ちゃん力」』(講談社)が来月刊行。
Tシャツ¥5,900 リバティ柄ショートパンツ¥7,500(共にナージー/ジュンカスタマーセンター TEL:0120・298・133)
※『anan』2019年8月28日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・白男川清美 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・莉帆 取材、文・板倉ミキコ
(by anan編集部)
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