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ハートウォーミングな『リアム16歳、はじめての学校』!
【映画、ときどき私】 vol. 227
16歳の少年リアムは、シングルマザーのクレアと仲良く暮らしながら、有名大学に入って天文学者になることを夢見ていた。幼い頃から学校には行かずに、自宅でクレアから英才教育を受けていたリアム。一緒に遊ぶ友達もおらず、唯一の親友は母親のクレアだった。
ところがある日、リアムは高卒認定試験を受けるため、試験会場の高校にはじめて足を踏み入れることに。そこで、リアムは義足の美少女アナスタシアを見かけ、人生初の恋に落ちてしまう。リアムは彼女と仲良くなるため、学校に通うことを決意するのだった。リアムの初恋はどうなってしまうのか?
リアムの恋と進路の行方が気になるところですが、今回は長年温めていたアイディアを映画化し、カナダの新鋭として注目を集めているこちらの方に本作の見どころをお話いただきました。それは……。
脚本・出演も務めているカイル・ライドアウト監督!
人気ドラマシリーズ『スーパーナチュラル』や大ヒット映画『デッドプール』に映画に出演するなど、俳優としても活躍しているライドアウト監督。劇中では、リアムのおじさん役としても登場しています。今回は、本作で取り上げた題材や自身の経験について語ってもらいました。
―まず、注目は主人公のリアムを演じた新星ダニエル・ドエニーくん。日本の女性たちからも人気が出そうですが、監督から見た彼の魅力はどのようなところですか?
監督 実はダニエルとは舞台で一緒に仕事をしたことがあったんだけど、この役はオーディションで決めたんだ。そのときに、彼はいろいろとアドリブもしてくれて、役に命を吹き込んでくれたし、しかもそれが自然で演技に見えなかったのも魅力的だったね。
だから、もしほかの人がリアム役を演じていたら、ここまでみんなに愛されるキャラクターにはならなかったんじゃないかな。そういう意味では、クレア役のジュディ・グリアも同じように役を光らせてくれたと感じているよ。
カナダで行われている「自宅教育」とは?
―今回は「自宅教育」というのがひとつのテーマとして取り上げられていますが、日本では認められていないため、カナダではどのように行われているか教えてください。
監督 僕の周りにも自宅教育で育った友達がいて、「自宅教育はすばらしかった」と言っていたから興味を持ったのだけど、カナダでも実際に家庭で教育を受けている人の割合はすごく少ないんだ。
自宅教育と公立学校の一番の違いは、親が先生であるということ。学校に行けば教科によって先生がたくさんいるけれど、自宅教育では高校までのカリキュラムを親がすべて教えることになるんだ。あと、大きな違いは勉強のあとに先生が自分のために料理まで作ってくれるということかな。(笑)
―ということは、自宅教育では専門の家庭教師を呼んだりするのではなく、両親がすべての教科を教えているのですか?
監督 そうなんだ、生物も化学も言語も親が全部の教科を教えているんだよ。ということは、親は悪い言葉やドラッグについて、子どもには教えないだろうと思った。だから、劇中でそういうシーンを入れるのがおもしろいと感じて描くことにしたんだ。
でも、世界中で試写をしたとき、上映後に観客が僕のところに来て、「僕も『shit』とか『f**k』みたいな言葉は、リアムと同じでお母さんから教えてもらったよ!」と言う人がいて驚いたね(笑)。
学生時代の大変さをリアムに重ねている
―監督は転校が多く、7つの公立学校に通われた経験があるそうですが、学校のシーンを描くうえでそういった経験が役に立った部分もありましたか?
監督 どんな作品でも同じことだけど、やっぱり自分の経験というのはどうしても入ってしまうもの。僕自身は学生時代に何回も転校しなければならなくて、すごく大変だったけど、それはリアムがはじめて公立の学校に行ったときの大変さと重なる部分があったんじゃないかな。
―監督も学生時代は、リアムのようなキャラクターだったのか、それとも本作に登場するちょっと悪いタイプの学生だったのか、いかがですか?
監督 僕もオタクっぽいところがあったから、リアムみたいな感じだったかもしれないね。ただ、共感という意味では、いま娘が2人いるので、クレアのように過保護でつねに子どもを監視する「ヘリコプターペアレント」の気持ちのほうがよく理解できたよ。
抑えなきゃと思うんだけど、つい口出ししすぎてしまうときもあるんだよね……。そんな風にリアムとクレアの両方に共感しながら、リアルなキャラクターを作り上げていくことができたんじゃないかな。
―ちなみに、娘さんが自宅教育を望んだら、何と答えますか?
監督 「それは絶対にダメ! 学校に行け」と言うと思うよ(笑)。というのも、子どもが学校に行くと、脚本や仕事に集中することができて、正直少しホッとすることもあるからね。
―では、娘さんが女優や映画監督になりたいと言ったら、どうしますか?
監督 子どもには好きなことをして、幸せでいて欲しいから、応援したいと思うよ! それに、いまなら自分が苦労して手に入れた人脈やノウハウを教えてあげることもできるからね。
ちなみに、長女はすでにバンクーバーでトップのエージェントから声がかかって、実はコマーシャルに声を吹き込む仕事をしたりもしているんだ。この業界においてなら、僕も娘にとっていい “先生” になれるんじゃないかな。
自分の親子関係はまったく違うものだった
―劇中では「10代の反抗」というテーマも取り上げられていますが、監督が思春期に実際にしたことはありますか?
監督 多少は反抗期もあったけれど、目立った反抗はしていなかったと思うよ。というのも、実は僕も母子家庭で、4人兄弟だったから、どちらかというとお母さんを手伝おうとがんばっていたほうが強かったのかもしれないね。
―では、リアムとクレアのように、親子だけど、友達であり、恋人のようでもあるような関係性ではなかったですか?
監督 そうだね、まったく違うものだったかな。もちろん、劇中の2人みたいに親子で一緒にマリファナを吸ったこともないしね(笑)。特に、僕のお母さんは看護師だったし、家族には医者や弁護士が多かったこともあって、ドラッグやアルコールには反対しているような家系だったというのもあるかな。
―本作ではリアムにとって運命的な初恋が描かれていますが、監督にも影響を与えるような女性との出会いはありましたか?
監督 僕は転校するたびに、いろいろな女の子を好きになってきたので答えるのが難しいけど、たくさんの人を愛していいんじゃないかな(笑)。
でも、僕の人生を変えてくれたという意味では、高校の終わりに妻と出会って、恋に落ちて結婚したことが一番。彼女のおかげですごく人生が変わったと思っているよ。
はじめてのナンパは大失敗に終わった(笑)
―劇中のリアムははじめての恋愛にしては積極的にアプローチしているように感じましたが、監督ご自身にもそういった経験はありますか?
監督 リアムが自分の電話番号を好きな相手の携帯に勝手に入れちゃうのとかは、なかなか大胆なことではあるけれど、北米でいうと彼のようなアプローチの仕方はそんなに積極的ではないかもしれないね。
僕もひとつエピソードを思い出したんだけど、あれは16歳の時に友達とアイススケートをしに行ったとき。同い年のかわいい女の子2人組を見つけて、はじめてのナンパをしたんだ。
そこで、おもしろいことをして笑わせようとしたらそれが大失敗。二度と会えないと思ったからがんばって話しかけたのに、そのあと街で何度も会ってしまって、結局そのたびに恥ずかしい思いをすることになったよ(笑)。
―それは何ともほろ苦い思い出ですね(笑)。
監督 でも、失敗するのもいい経験だよね。勇気を出して失敗することで、強くなれるものだから。
―それでは最後に、ananweb読者に向けて本作を通して感じてもらいたいことがあれば、メッセージとしてお願いします。
監督 僕自身はとても楽天的な人間で、人生は楽しいことばっかりだと思っているようなタイプなんだ。だから、みなさんにもこの映画を観てもらって、ポケットに楽しさを詰め込んで帰ってもらえたらいいかな。そして、それをあとで思い出にしてもらえたらうれしいね。
小さくても、人生においては大きな一歩!
家族との関係も、恋愛も、未来も、自ら動き出さないことには、新たな世界を切り開くことはできないもの。勇気がなくて挑戦できないことがある人も、リアムと一緒にはじめての一歩を踏み出してみては? いよいよはじまる新時代も、自分の力次第でどんな可能性も目の前に広がっているのだと感じられるはず。
最高にキュートな予告編はこちら!
作品情報
『リアム16歳、はじめての学校』
4月27日(土)、新宿シネマカリテ他全国順次公開
配給:エスパース・サロウ
©2017 SCHOOLED FILMS INC., ALL RIGHTS RESERVED
http://liam-hajimete.espace-sarou.com/
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